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 アメリカの経済指標3・経済全体に関する指標
物価とは・・・

書いてそのまま、物の価格です。
物の価格がなぜ重要になるかといえば、長期的に見たときに物価が安定することが適切な経済活動や雇用の安定に寄与すると考えられているからです。そして物価に関する指標の難しいところは、上昇ならドル買い、下落ならドル売りと単純には言えない点です。金利差に注目が集まっていれば物価の上昇は金融引締めで利上げが意識され、金利上昇からドル買いとなります。ところが物価の上昇が経済減退を招くような局面で物価が上昇してしまうと、経済を圧迫することが嫌気されてドル売りということになります。今の市場が物価をどう見ているか?を事前に知ったうえで、指標を見る必要があるのです。

◎消費者物価指数(CPI)

発表機関:米労働省
発表日時:前月分を翌月の第3週目に発表
消費者が支払った商品やサービスの一定期間内における変化を測定する指数で、CPIとも呼ばれるものです。米国内の5000以上の家族に購入したものの値段を答えてもらいます。代表的な品目は食料、衣料、交通費、薬品、床屋代、教育費、などなど…あらゆるものが含まれ、対象となるものは2000項目以上になります。またCPIは全てを含むものを「CPI」と呼び、比較的変動が激しいとされる食料品やエネルギー関連を含まないものを「CPIコア指数」と呼びますが、重要度はどちらも同じです。

○生産者物価指数(PPI)

発表機関:米労働省
発表日時:翌月15日前後の木・金曜日
生産者の製造したものがいくらで売られたのか、その増減を表した指標で、PPIとも呼ばれます。消費者物価指数との一番の違いは、生産者物価指数はあくまで生産したものですので、物の値段のみであるということ。すなわち、サービスの値段は含まれていないという点です。市場の関心度は消費者物価指数のほうが注目度は高いのですが、物価に注目が集まっているときに生産者物価指数も重要度が増してくるため、注意が必要です。PPIも「PPI」と「PPIコア指数」とありますが、こちらも重要度は同じです。

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